【ホームページ掲載情報/熊谷守一『五風十雨』】

熊谷守一 (くまがい もりかず、1880-1977)は、洋画家として出発しながら、晩年には書や水墨画にその独自の「熊谷様式」を確立した多才な芸術家です。
熊谷は絵画同様、書にも自然との深い対話を映し込みました。特に晩年、自宅の小さな庭で鳥や昆虫、花々と向き合いながら筆を進め、その精神性を文字に宿したとも言われます。「生命あるものを絵でなく『書』で表現した」と評されるように、書の線は伸びやかで自由であり、書というよりむしろ一種の絵画のような面持ちがします。
また禅語から身近な言葉まで、文字に選ぶモチーフの自由さにも注目出来ます。画家としての洞察力と、詩人としての純粋な眼差しが結実したチョイスです。

今回、守一が選んだ 五風十雨 (ごふうじゅうう)とは、世の中が穏やかで安定している状態を表す言葉です。
五風十雨は、五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降るという意味を持ちます。風雨の巡りがほどよく整い、気候が順調である様子を示しています。特に農耕社会においては、適度な風と雨は作物の生育に欠かせない条件であり、豊かな実りをもたらす前兆と考えられてきました。
作物が順調に育ち、収穫に恵まれれば、人々の生活もまた安定します。そうした背景から、五風十雨は単に気候の穏やかさだけでなく、社会全体が平和で落ち着いているさまを表す語としても用いられています。
この言葉の出典は、中国後漢時代の思想書『論衡(ろんこう)』の「是応(ぜおう)」篇にあるとされています。そこには「五日にして一たび風ふき、十日にして一たび雨ふる」との一節が見え、理想的な天候の循環が農業に好条件をもたらすことが説かれています。
五風十雨は、この文章をもとに生まれた四字熟語であり、古来より平穏と豊穣の象徴として受け継がれてきました。
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肉筆 水墨淡彩画鑑定登録会の鑑定書付
作品サイズ:30x49cm 額サイズ:41x76cm |
作品、額ともにおおむね良好な状態
くまがい・もりかず 1880年岐阜県生まれ 東京美術学校卒 1930年代より墨絵を描き始め、晩年は書も書いた 1940年代から後に「熊谷様式」と呼ばれる独特な平面構成の作品を手掛けるようになる 1947年二紀会創立に参加、後に退会し無所属 孤高の画家・画壇の仙人と称される 1977年歿
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